美しい夕日のスポットとして知られるクタ・レギャンは、60年代後半、ヒッピーたちに「3K」と呼ばれていた三大聖地の一つでした。その後インド洋の豪快な波を求めてやってきたサーファーたちとともに発展し、現在はサーファーだけにとどまらず、多くの観光客で賑わっている人気スポットです。最近ではジャカルタやスラバヤから観光で訪れるローカルにも人気なスポットとなっています。
観光客が増えるにつれ、安いレストランやホテルが建ち始め、かつて小さな漁村であったクタはたちまちエネルギッシュな観光地に変貌していきました。更にバリ島に楽園を求める若者が増えていくと、もともとあった寺院や民家の間を埋めるように次々と観光客相手の建物が建ち始め、いつしか独立した村だったクタとレギャンはひとつの町となりました。30年以上続くレストランから最新のショッピングモールまで様々な店が並ぶクタ・レギャンの町並みは、おもちゃ箱をひっくり返したような楽しさがあり、世界各地から刺激を求める若者が集まるバリ最大の観光地として拡大し続けています。また、スタイリッシュなナイトクラブが多く、ナイトライフを楽しむことができる夜の顔を持つのもこの町の魅力のひとつ。バリで一番熱いクラビングエリアとして、平日、週末に関わらず毎日夜中2~3時くらいまで多くの人たちで賑わっています。
レギャン・スミニャックから延びる海沿いのジャランクロボカンの一本道を北上した場所にある比較的新しいリゾートエリアです。クタ・レギャン・スミニャックの喧騒とは異なり、オシャレなビーチレストランやリゾートヴィラが点在するエリアはインド洋に沈むサンセットやロマンチックなディナーを楽しんだり、のんびりと自由な時間を過ごすリゾートスタイルのバカンスに最適なスポットです。
もともとバリの魅力にとりつかれ移住してきた外国人が多く居住している土地でもあることから、外国人経営のおしゃれなブティックや雑貨店、インテリアショップ、レストラン、ヴィラなどが集まっており、今や「おしゃれな」とか「ハイセンスな」という形容詞が似合う“洗練された大人の町”としても認知されています。チャングー・タバナン地区は田園風景とのどかなバリの暮らしが残る地域でタバナンの棚田は世界的にも有名です。
ジンバラン・ウルワツ
バドゥン半島の付け根に位置するジンバランは、バリ島最大規模を誇る魚市場のある昔ながらの漁師町です。早朝から漁船が行き来し、売り手と買い手がパワフルに交渉する光景はバリ島の名物ともいえます。夜にはビーチ沿いに人気のシーフード屋台(イカンバカール)がずらりと並び、目の前に広がる海を見ながらその場で調理された新鮮な魚介類を食すことができる「庶民の台所」として、地元住民にも観光客にも親しまれています。その一方、ウルワツはウルワツ寺院などの有名な絶景が広がり、世界に名だたる超一流ホテルやオーナーズヴィラが続々とオープンし、リッチで快適なビーチでの休日を過ごしたい世界各国のセレブからも注目を集めています。
ヌサドゥア・パンダワ
ヌサドゥアは、インドネシア政府の開発計画によってバリで一番最初に開発された大型リゾートタウン。ヤシの木が生い茂る巨大な公園のような広い敷地の中に建ち並ぶ高級ホテルや白妙のビーチ、珊瑚礁のラグーン…など、そこには生活感を一切感じさせない別世界のリゾート空間が広がっています。ショッピングモールやレストランも充実しています。またバナナボート、フィッシング、パラセイリングなどマリンスポーツでも有名なエリアです。またパンダワビーチは最近話題になり始めた人気のビーチスポットです。
サヌール
バリ島で最も古くから愛されたリゾートエリア「サヌール」は、現地の人々にも特別な場所でバリで一番最初に大型ホテルが建てられた場所としても有名です。1930年代からは海外から多くの芸術家たちが好んで滞在し、芸術の中心地としても愛されてきました。ベルギー画家の「ル・メイヨール」やオーストラリア人画家「ドナルド・フレンド」など、バリ絵画に影響を及ぼした偉大な芸術家も多くこの地を訪れています。こうした外国人向けのバンガローや長期滞在用の別荘などがビーチ沿いに多く建てられ、サヌールはバリ随一のリゾート地として発展していきました。このリゾート発展に反して、一時期は観光客離れもおこりましたが、おかげでバリの村としての落ちつきを取り戻し、その昔ながらの情緒漂う静かな雰囲気を求めて、今なお西洋人や特に年配の方が多く集まり、熱帯を堪能しています。東側の為サンセットは臨めませんが、素晴らしい朝焼けに出会うことができ、落ち着きのあるバリらしい滞在地として多くのリピーターに愛され続けています。
クテウェル
サヌールからほど近い静かな漁村で最近話題になっているエリアです。 田園風景の広がるのどかなエリアでオーナーズヴィラもひっそりと点在しています。
ウブド
ウブドは芸能と芸術の中心地として世界に知られた芸術村です。毎晩のように伝統舞踊の公演が開かれ、いたるところからガムランの音が聞こえてきます。町中には伝統絵画から現代的な作品まで幅広い芸術作品を展示したギャラリーや美術館も多く軒を連ね、観光客向けのおしゃれなショップやレストランが並び建つようになった今でも、文化と伝統を大切に継承しています。また、寺院祭礼や儀式もバリ島随一のきらびやかさを誇っています。目抜き通りから一歩裏側に入ると昔ながらの長閑な暮らしを伺いみることができ、緑が映える丘陵と警告の間に広がる美しいライス・テラスの魅力に、バリ本来の文化を感じられるエリアとしてリピーターや長期滞在者からの人気を集めています。最近は多くのオーナーズヴィラやバンガローも建てられています。ウブドでは芸能を習ったり祭礼に参加したり、田園風景をハイキングやツーリングすることも出来ます。体験型の観光地なので、豊かな自然に囲まれた穏やかな雰囲気に癒されながら、多くのことを体験してみるのもいいでしょう。
ブドゥグル
北バリへの玄関口にあたるブドゥグルは、ブラタン湖などの景勝地が点在する起伏に富んだ美しい高原リゾートです。山間部、湖のほとりということもあり、朝晩はかなり冷え込み、避暑地としても知られています。周囲にはダイナミックな眺望が開け、地元の人たちの日曜日の行楽地としてはもちろん、エコーツーリズムやアグロツーリズムなど自然体験型の観光地として、観光客からの人気も集めています。湖にはウォータースポーツの施設が整い、さらに湖の北側には名門ゴルフコースの一つ「バリ・ハンダラ廣済堂カントリークラブ」もあるので、美しい大自然の恵みを感じながら、自分のペースでゆったりとスポーツを楽しみたい人におすすめのエリアです。
また、満々と水を湛えるブラタン湖の湖上には、水の女神デヴィ・ダヌが祀られている「ウルン・ダヌ・ブラタン寺院」が浮かび上がり、その幻想的な光景に湖の聖なる雰囲気を味わってみるのもいいでしょう。
キンタマーニ
デンパサールから北へ約70km。山岳地帯に入り、バトゥール火山の外輪の縁に達すると突然目の前に広がる大パノラマ…この一帯がキンタマーニ高原と呼ばれるバリ有数の景勝地です。さわやかな風が吹き抜けるカルデラの斜面の上にあるぺネロカンという村がこの高原の起点で、レストランやホテルなどの観光施設が整っています。
道はここから外輪山の尾根上をたどるように伸びており、東へ向かう曲がりくねった道を行けばバトゥール湖へ、北西へ真っすぐ伸びる道を進めばシンガラジャへと続いていきます。標高1500m以上ある高地のため昼間でも涼しく、晴れた日には聖峰アグン山がアバン山の向こうに姿を現すこともあり、その景色は息をのむ美しさです。
足下には「バリの水がめ」と言われるバトゥール湖が広がっており、湖畔のクディサン村からは遊覧船の乗船も可能。さらに対岸には温泉の村「トヤ・ブンカ」、風葬の風習で知られるバリ・アガの村「トルニャン」など観光スポットも多く点在しています。
チャンディダサ・マンギス
バリ島東端はカランアサム(Karangasem)県。ここにはヒンズー教の総本山グヌンアグンを従えた島内最大のブサキ寺院があり、またカランアスム王家が1919年に建てたとされる三つの水上宮がありバリ人にとっても大切な聖地です。 特にマンギスエリアは高級リゾートがひっそりと建ち最高のビーチリゾートの環境を提供しています。最近はバイパスも整備され空港から約1.5時間程です。近くには地元の人にも人気のサテ イカン(魚の串焼き)やコウモリの洞窟も人気です。パダンバイ港はロンボクへの船の道となっています。バリ東部はゆったりと落ち着いたムードを観光客に味わっていただけます。
トランベン
バリ島のダイビングサイトでも特に人気のあるポイントで、人気の理由は、ビーチから気軽に沈船ダイビングが楽しめることです。この沈船は「リバティ号」と言って、第2次世界大戦中に航海していたアメリカ軍のカーゴ船で、日本軍の攻撃によって、トランベンの浜辺へ座礁し、1963年のバリ島の1番高い山、アグン山の噴火によって水底へと沈んでしまいました。40年以上の時を経て、船にはソフトコーラルが付き、多くの魚が住みかとしています。ここは、沈船だけではなく、ドロップオフやミンピ、アラマンダ、バトゥクラビット、エメラルドそしてスライアなどのダイブポイントが数々ありダイバーに人気です。
ロビナ
バリ島の北部に位置するロビナは、東西約8kmにも及ぶ黒砂の浜辺が続くビーチ・リゾート。トゥカッ・ムンガ、アントゥラン、カリブッブッ、カリアスム、トゥムクスの5つの村から成り、海岸線を走る幹線道路とビーチとの間に小さなホテルやレストランが建ち並んでいます。このロビナを有名にしているのは、何といってもイルカ ウォッチング。日が昇る前に小さなエンジン付きのアウトリガーで海に出て、日の出を見ながらポイントに到着。運が良ければ、小舟のすぐ横をイルカの群れが飛んだりすることもあります。
黒砂のビーチは波が穏やかで、海水の透明度は高く、ダイビングやシュノーケリングには絶好のスポットです。華やかなイメージはなく、素朴ささえ感じられるビーチはとにかく静寂に包まれており、何もせずボーっと過ごすロビナならではの“贅沢”を堪能することができます。
ムンジャガン
西部国立公園内にある無人島、ムンジャガン島は緑豊かでまさに自然の宝庫!島の名前ムンジャガンは鹿という意味で、島に野生の鹿が多数生息していることから名づけられたそうです。美しい珊瑚が島を取り囲み、近年ダイビングやスノーケリングスポットとしてひそかに人気を集めています。また人気のリゾートのオープンも最近では話題になっています。
ネガラ
大量の椰子の林と田園風景が広がり、田園風景の先には水平線の海が広がる。この風景は圧巻です。旅の予定に余裕があったら是非一度は訪れていただきたいエリアです。最近では高級リゾートやオーナーズヴィラにもお泊りいただけるようになりました。
レンボガン島
サヌールやヌサドゥアから沖に見える、バリ島の東沖に浮かぶ島がレンボガン島です。天草の養殖が有名で、今なお伝統を守った素朴な漁村風景を漂わせています。ここでの楽しみは何と言ってもダイビングとシュノーケル。バリ島随一のダイビングスポットとして名高く透明度の高い海には、魚影が濃く、大型回遊魚や大物出現の可能性も大。島の南側では、マンタはもちろん、マンボウや巨大なスティングレイ、ウミガメなどが現れることもあります。
また、レンボガン島はサーフィンのメッカとしても知られています。極上の波がコンスタントに立っているので、世界中のサーファーたちがその絶好ポイントを求めて集まってくるほど。長期滞在するサーファーも多く見られます。その他にマングローブの船での散策や島の人がメディテーションの為に掘った洞穴なども有名です。レンボガン島へは、バリ島各地からの定期便が毎日運航しており、またデイクルーズ船も数多く運航しているので、都会の喧騒から離れ、時間を気にせずのんびりと海を堪能したい人にはレンボンガンにお泊りいただくこともおススメです。
ロンボク島
バリ島の東隣、フローレス海に浮かぶロンボク島。バリ島から約50kmの距離ですが、島を隔てるロンボク海峡に生物地理上の境界線であるウォレス線が通り、隣の島でありながらバリ島とは動植物が異なることで知られています。手付かずのビーチと透明度の高い海、インドネシアで3番目に高いリンジャニ山、乾燥した大草原。ロンボク島は、マリンスポーツやゴルフなど、スポーツ三昧や豪華ホテルやオーナーズヴィラでのリゾートライフを満喫できる注目の島です。最近はバリ島から高速艇で2.5時間、毎日ガルーダ便などが運航しており、約30分とアクセスも便利になりました。
ロンボク島の最大の魅力は美しいビーチ。特にきめ細かな白砂がまぶしいギリ・アイランドは、欧米のビーチ好きには憧れの地として知られています。エメラルドグリーンの浅瀬が広がる風景は、まさに楽園。「第二のバリ島」として観光開発が進められていますが、インドネシアの島の素朴さを残し、隠れ家的な魅力を保っています。